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(17）イタプアン 〜その2〜
空港から近い有名なビーチであるイタプアンにルイスさんの家はある。 かなり立派なお宅で、門構えもがっちり。こんな門を越えてよく泥棒が入ったものだと思う。 ルイスさんも家族も有り難くない侵入に動揺しているようだったが、午後からはアルバム制作のためのレコーディングなので いつまでもそのことにかまけているわけにもいかなかった。私をすぐ近くのポウザーダ（宿泊施設）へ案内してから 午後の録音の準備である。 私もブラジルのスタジオ見学をすることにした。車に乗ってミュージシャンたちと隣町のスタジオへ行く。 このスタジオはかなり快適な環境である。宿泊施設やプールまでついている。しかも日本では考えられないくらい“安い！”のだ。 だから、ルイスさんは、二週間くらいスタジオを借りて、納得ゆくまでミュージシャンたちと録音作業をするのだそうだ。（うらやましい。。）  プールもついてる快適スタジオ しばらくスタジオとスタジオワークを見学をしてから、私はひとりでポザーダへ戻った。 日が暮れる前にイタプアンの海岸を見たかったからだ。 〜夕暮れ時のイタプアンの海岸〜 右手の岬はサルバドールの街だ。街の灯がチラチラと輝きだした。 海岸のヤシの木のそば、波打ち際では少年達がバレーボールをしている。 海岸にはたくさんの係留してある船が揺れている。 左手には白い灯台。 絵にしたいような光景だった。 用心のためにカメラももたずに散歩に出かけたのが残念だった。 日本から見れば、私はいま地球の真反対にいる。地球の裏側に立って海を見ている。 けど、同じだ。海は。 海岸の景色も。 地球の反対側に来たってなんにも変わる事はない。 そうか、海が世界をつないでいる。 世界は“海で”つながっているんだ。 イタプアンの海岸で思ったことだった。 つづきを読む バックナンバー
（１）ショーロの家 |